
日本の外から、日本で建てる
日本の建設は世界でもっとも発注しにくいもののひとつです。外から来る人に合わせて何も並べられていないからで、そこを当社が整えます。以下は最初に必ず訊かれることです。
外国企業は日本で建てられます。土地の所有にも発注にも国籍の制限はなく、日本側のパートナーが資産を持つ必要もありません。難しいのは実務です。市場は既存の関係のうえで動き、書類も承認も日本語で進み、海外で描かれた設計は日本の法規に載せる作業が要ります。ヒテラが施工契約を持ち、設計を法規と認定に通し、建てます。
外国企業は日本で建てられますか。
建てられます。土地の所有にも発注にも国籍の制限はなく、日本側のパートナーが資産を持つ必要もありません。難しいのは実務のほうです。市場は既存の関係のうえで動き、書類も承認も日本語で進み、海外で描かれた設計は日本の法規に載せる作業が要ります。いずれも解けますし、それを解くのが当社の仕事です。
なぜ見積もりが返ってこないのですか。
理由は好き嫌いではなく、仕組みです。日本の施工者は、既存の関係と、決まった書式と、進め方についての共通の前提のなかで仕事をしています。海外からの引合いはその三つのどれにも当てはまりません。書式が違い、相手が分からず、他国の基準で描かれた設計が付き、前例のない契約条件が並びます。見積もる手間は大きく、受注の確度は低い。だから理由を告げずに断られます。
発注者が海外にいる場合、契約は誰が持つのですか。
これで止まる案件がいちばん多いところです。日本での施工は資格を持つ者が契約します。お客様には、海外法人と契約を結び、完成まで責任を負う相手が必要です。その契約を当社が持ちます。お客様は一社と契約し、日本側は当社が引き受けます。言葉も調達の慣行も分からないまま、現地の下請を自分で束ねる必要はありません。
海外の設計事務所の設計は日本の法規に載りますか。
そのままでは載りません。海外で描かれた設計は、法適合した建物ではなく建築的な意図として届きます。構造の慣行が異なり、耐震要求は多くの市場より厳しく、材料の防火処理と認定ルートは日本固有です。大阪・関西万博のオマーン館がその例です。海外で設計された木造館を、意図を損なわずに日本の構造・防火要件へ載せ替え、動かせない開幕日に間に合わせました。
認定と承認にどれくらいかかりますか。
承認はおおむね読める日程で進みます。工期が失われるのは材料の認定で、たいてい見つかるのが遅すぎます。ポルトガル館で指定されたコルクの内装材は製品ではありませんでした。作るメーカーがなく、カタログにも載らず、納期も防火認定もない。日本では認定のない内装材は施工できません。原料のコルクを材料開発のできるメーカーに回し、テキスタイルに仕上げ、難燃処理を施し、日本の防火試験に通しました。原料から施工まで3か月、うち6週間が認定だけです。認定ルートを確かめずに材料を決めることが、内装の仕様変更がぎりぎりで起きる最大の原因です。
費用はどれくらいで、なぜそうなるのですか。
日本の建設は安くありませんし、安さを売りにするつもりもありません。人手は限られ、水準は高く、手直しが少ないのは現場で直すのではなく設計で潰しているからです。海外のお客様が驚くのは入札額ではなく、隙間の費用です。3か月遅れて分かった認定ルート。承認をもう一度通さなければならない設計変更。誰も持っていなかった取り合い。いずれも避けられますし、避けることが当社の仕事のほとんどです。
7つの政府、ひとつの開幕
大阪・関西万博で、7つの参加国政府がそれぞれ日本で建てる必要に迫られました。調達も、元請も、設計者もすべて別。誰にも延期はありませんでした。
7館すべてを、ひとつの調達チームが担当しました。全館が2025年4月13日に開館しています。
外から日本で建てる事業主が直面する問題はどれも同じです。不慣れな市場、動かせない日付、日本の法規のために描かれていない設計。ひと季節で7回答えました。