
生産施設を設計し、製作し、建てます。構造設計と計算、製作、建方、屋根と外装まで一式を自社で持ち、途中で他社に渡しません。高くつく失敗は取り合いで起きるので、生産建屋ではそれがいちばん効きます。
効いてくるのはスパンでも荷重でもなく、プロセスです。機械がどこに置かれ、何キロあり、どう振動し、何を出し、何を室内から締め出すのか。
何が難しいのか
貫通部は後から開けない
後から開けた貫通部は、外皮の気密と床スラブを同時に壊します。管理された生産環境ではその両方が仕様です。設計段階で織り込んでおくかどうかが、稼働を支える建物と、生涯にわたって補修される建物との差になります。
グリッドは機械が決める
柱の位置も床レベルも有効高さも、標準的な構造グリッドではなく機器配置で決まります。レイアウトが架構の設計後に届くと、柱が邪魔な場所に立ち、プロセスがそれを避けて回ることになります。
室内環境そのものが危険源になる
食品生産、堆肥化、コールドチェーンはいずれも、構造体を絶えず侵し、保全のために止まることのない内部環境を作ります。換気計画、塗装仕様、接合部のディテールは三つの判断ではなく、ひとつの判断です。

